アメリカ★だらだら読書日記

ロサンゼルス在住。英語(洋書)の絵本を含めた児童書や、児童書作家について調べています。

2009年09月

105. Soupy Saturdays with the Pain & the Great One

img20090925.jpg - Soupy Saturdays with the Pain & the Great One
- Judy Blume (Author), James Stevenson (Illustrator)
- Harper Collins 2007
- 4-8 Ages
- 125 pages
★★★★
お姉ちゃん(ザ・グレート・ワン)と弟(ペイン)のお話。

ある時は、お姉ちゃんの視点から書かれていて女の子
ある時は、弟の視点から書かれている男の子

兄弟ケンカの様子とか、子供が考えそうな心配とか悩みとか、大人では忘れちゃってるような視点で書いてあって、作者に感心してしまいました。

でも、なんだか自分にも見覚えのあることが多いので、思わず笑っちゃいます。。

104. Because of Winn-Dixie

img20090918.jpg- Because of Winn-Dixie
- Kate DiCamillo (Author)
- Candlewick Press 2000
- 9-12 Ages
- 182 pages
- Newbery Honor 2001 (ニューベリー銀賞)
★★★★★

この本はとても素敵な本でしたキラキラ

お酒グラスが好きだったお母さんは、女の子が小さい頃に出て行ってしまったため、彼女はお母さんの記憶がない。。牧師のお父さんはその傷をかかえて、心の殻にこもってしまってる。そして、新しい土地に引っ越して来たばかりの女の子には友達がいない・・・そんな、寂しい女の子が、汚くてぶさいくな野良犬に出会います犬

その犬のおかげで、図書館の経営者、風変わりなおばさん、音楽好きのおにいさん、近所の子供達など、色んな人と出会い、性別や年齢を超えた友達ができていく。。そして、お父さんとの関係まで前進して行く・・・その犬(Winn-Dixie)のおかげで。

誰しもがそれをなめると、自分の悲しみを感じる、甘く、悲しみの味も込められている不思議なキャンディー。罪のゴーストが入ったお酒の空き瓶が沢山吊るされている木など。アイテムのセンスもいい。

シンプルな英文だけど、とても印象的な言葉が沢山つめられていて、ちょっと切ないけれど前向きなところもあって、何度も読みたくなる本です。

ただ少し南部の色が濃く、風とともに去りぬを黒人女性に読んで聞かせてあげるなんてシーンもあったので、私の評価では4.5にしました。

2005年に映画化されています。また、日本では『きいてほしいの、あたしのこと』という題名で、児童書にもなっているそうです。

103. The Year of the Panda

img20090916.jpg- The Year of the Panda
- Miriam Schlein (Author), Kam Mak (Illustrator)
- Harper Collins 1990
- 9-12 Ages
- 96 pages
★★★★
学校のクラスで使われる、おすすめ図書です本

中国の男の子とパンダの赤ちゃんのお話パンダ

ある日、中国の政府が男の子の家にやってきて、農家である彼らの土地を売ってくれないかと言ってくる。なぜ?
その次に、大きなパンダが山から現れた。なぜ??

そして、男の子はパンだの赤ちゃんを山で見つけるドキドキ小
小さくて可愛いパンダの赤ちゃんを、男の子は育てるようになる。

動物は食べ物がなくなると、人里に現れるようになる。それは野生動物の生存の危機をあらわしている。。などなど、薄くて簡単な本だけれど、色んな事が学べます。

それにしても、パンダの赤ちゃん抱っこしてみたいな~♪

102. A Picture Book of Abraham Lincoln

img20090916.jpg- A Picture Book of Abraham Lincoln
- David A.Adler (Author), John & Alexandra Wallner (Illustrator)
- 出版年1989
- 4-8 Ages
- 26 pages
- CD付き
★★★★
図書館によく置いてある、アメリカ偉人の絵本版。

アメリカ大統領リンカーンの伝記です。
リンカーンがケンタッキーの小さな家に生まれてから家
亡くなるまでの一生が画かれています。

ストーリーは単純に書かれているけれど、絵本だから楽しんで読むことができる。重要な年代などは、ちゃんと明記されていて勉強的な要素ももちろんあります。

CDはいつもの絵本より聞きやすかった。きっと、日本人には学校英語としての文章や単語が多いからかな。ちょっとした聞き取りの勉強にはなるかもしれません。でも、たんたんと音楽もなく読んでるだけなので、CDはあっても無くてもいいかなと思いました。

101. Harry and the Lady Next Door

img20090913.jpg - Harry and the Lady Next Door
- Gene Zion (Author), Margaret Bloy Graham (Illustrator)
- Harper Collins 1960
- 4-8 Ages
- 64 pages
★★★★★

大好きなハリーのまだ読んでない本を図書館で見つけちゃいました。
これは、今までのハリーに比べるとちょっと長いストーリーです。

ハリーは、隣の家の女性の歌う歌が大嫌い困った
そして、彼女が歌えないように、あらゆる努力をしますダッシュ
そして、思いも寄らない展開に・・。

この、大嫌いっていう設定がまず面白い笑い
そして、言葉が通じないから、一生懸命がんばるハリーがとっても面白可愛いです。

100. A Color of His Won

img20090913.jpg - A Color of His Won
- Leo Lionni
- Knopf Books 1975
- 4-8 Ages
- 40 pages
★★★★★

こちらも、芸術的な絵と可愛いストーリーの天才、レオ・ニオニ氏の作品です。

ゾウは灰色、子ブタはピンク。動物にはそれぞれ、その色があるブタ
でも、カメレオンは色々な色に変身する事が出来る。
だけど、そんなカメレオンは、自分には“自分の色”がないんじゃないかと悩む。。。
そんな時、同じカメレオンに出会う笑い笑い

友達のこと、社会との関わりのことなどを、そっと教えてくれるような可愛い絵本です。

99. Fish is Fish

img20090910.jpg - Fish is Fish
- Leo Lionni
- 初版年 1970
- 4-8 Ages
- 30 pages
★★★★★

小さい頃、おたまじゃくしと小魚は仲良しのお友達でした。
でも、おたまじゃくしに変化が起きて来て、かえるになって地上に出て行ってしまいます。。小魚も、大人の魚になりました。

かえるが戻ってきて、池の外の世界はすごいと教えてくれました。
羽が生えてる鳥や、四足の牛や、人間の話を聞いて、魚も池の外に出てみたくなりました。そして、ある日、挑戦するのです・・。

魚の想像する、鳥や牛や人間が、魚の形をしていて可愛かったですドキドキ小

この魚の気持ち、すごく分かるなぁって思いました。。

98. Inch by Inch

img20090904.jpg- Inch by Inch
- Leo Lionni
- 初版年 1960
- 4-8 Ages
- 30 pages
- Caldecott Honor 1961 (コルデコット銀賞)
★★★★★

個性的な切り絵とともに自然の生き物の様子が画かれる可愛い作品です。

切り絵なので比較的単純に見える絵ですが、綺麗に鳥の特徴が画かれていて、図工の勉強にもなるなぁ。。なんて思いました。

Leo Lionniさんの作品はスイミーでコルデコット銀賞を受賞したことは知っていましたが、それ以前にこの作品で既に受賞していたんですね。2作品が受賞してるとは知りませんでした。

97. Swimmy

swimmy.jpg - Swimmy
- Leo Lionni
- Harper Collins 1963
- 4-8 Ages
- 32 pages
- Caldecott Honor 1964 (コルデコット銀賞)
★★★★★
Leo Lionni氏は、私の尊敬する作家のひとりです。分かりやすい絵と言葉を越えたストーリーは、やっぱりすごいです。

赤い魚の中に、一匹だけ黒く生まれて来てしまったスイミー。それを恥かしがることなく、『違い』を活かして生きること。これって、なかなかできることじゃないですよね。

また、大きな魚におびえて隠れる事しかできない小魚たち。その中で、どうにかしなきゃと、一生懸命に考えて、群れで行動することを提案するスイミー。

その勇気、行動力、社会性などなど、本を読んだ後で話し合う課題は沢山あります。

この名作がなぜコルデコット銀賞だったの?!と思いましたが、調べてみるとその年に受賞していたのは“Where tha Wild Things Are”でした。うわ~っ。この年はアメリカ絵本史上すごい年だったんですね。

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