アメリカ★だらだら読書日記

ロサンゼルス在住。英語(洋書)の絵本を含めた児童書や、児童書作家について調べています。

2010年09月

144. A Visitor for Bear


- A Visitor for Bear
- Bonny Becker (Author)
- Kady MacDonald Denton (Illustrater)
- Candlewick Press 2008年出版
- 56 pages
- E.B. White Read Aloud Award 2009

★★★★★
クマさんは、お客さんが好きではなくて、玄関に“お客さんお断り”と看板を出してるくらい。でも、クマさんが朝食を楽しく作っていると、小さい、灰色の、目がキラキラしたネズミが訪ねてきます。

クマさんが出て行けー と怒ると、小さい、灰色の、目がキラキラしたネズミは素直に謝って出て行きます・・・が、または戻ってきます根負けしたクマさんは、そしてとうとう泣いてしまう。。

キャラクターは怒ったり、泣いたり、笑ったり、大忙し。ストーリ展開が上手に出来ているので、次々と一揆に読んでいってしまいました。

ペンと水性絵の具で描かれたクマさんの家が、とっても素敵。
ドタバタ劇の様子も、表情豊かに描かれていて面白いです

56ページと、絵本にしてはちょっと長めだけれど、飽きることなく読めるのは、物語の魅力と絵が相性良く溶け合っているからだと思います。

143. All the World


- All the World
- Liz Garton scanlon (Author)
- Marla Frazee (Illustrator)
- Beach Lane Books 2009年 出版
- 40 pages
- Caldecott Honor 2010 (コルデコット銀賞)

★★★★★
シンプルで、ただ単語を並べたようだけど、韻を踏んでいて、暖かいお話です。

題名が“世界じゅうすべて”で、話のスケールは大きい。海辺のシーンから“世界は広くて深い”と大自然のことがらからはじまります。そして、畑、道、天候など自然の話から、食堂や音楽など段々と日常にフォーカスされていきます。最後には“あなたと自分の世界”へ話題をもっていく。。

自分のまわり全てに世界があるんだと、大人にも気付かせてくれます。。

この作品でコルデコット・オーナーを受賞したイラストレータのマーラさんは、パサデナ在住。現在、私はパサデナに住んでいるので、この絵の景色もなんだか身近なものに感じました。

142. The Cowboy's Christmas


-The Cowboy's Christmas
-Joan Walsh Anglund (Author)
-1972年初版
★★★☆

ジョアンさんの賢いカウボーイシリーズのクリスマスのお話です。

もうすぐクリスマス
カウボーイくんは、クリスマスの準備で大忙し。

クリスマスカードを出したり
プレゼントをラッピングしたり

お友達のクマくんとともに、てきぱきと用事をこなします。

さらにカウボーイくんは、普段よりさらに良い子ですごします。

この本も、ジョアンさんの他の本と同じで詩的な文章で言葉は少なめ。
絵がとっても可愛いです

彼女の本は昔とっても売れたみたいで、この絵を見て、子供時代を懐かしく思う大人が結構いるみたいです。彼女の絵から作られたグッズや人形もあるようですが、いつか見てみたいです。

141. Pet of the Met


-Pet of the Met
-Lydia&Don Freeman
-The Viking Press 初版1953年
★★★★

ニューヨークのメット(メトロポリタンオペラハウス)には音楽の才能があるネズミがいましたその名もマエストロ・ペトリニ。彼の仕事は指揮者の横で、楽譜のページをめくること。誰よりもオペラを愛する彼は、家族とともにメットの屋根裏に住んでいました。

しかし、同じ建物の地下に、オペラとネズミが大嫌いな猫が住んでいました。。その猫がある日、マエストロを見つけてしまい大騒ぎ

オペラで著名なメットを舞台に、美しく、華やかに、そして楽しく繰り広げられるお話です。

コーデュロイの作家ドン・フリーマン氏と、妻のリディア・フリーマン氏の共同作品です。

140. A Pocket For Corduroy


- A Pocket For Corduroy
- Don Freeman (Author, Illustrator)
- Viking Penguin Inc. 初版1978年

★★★★★
コーデュロイの続編です。

リサは、コーデュロイをとっても大事にしてくれるけれど、コーデュロイは相変わらず。のほほんとしていて、怖いもの知らずな行動が、また可愛いんですけどね。

コーデュロイは、リサとママとコインランドリーへ。そこで、コーデュロイは自分にはポケットが無い事に気付いてしまう。。そして自分のポケットを探して、勝手にうろうろしてしまい、リサと離れ離れになってしまいます。。

作者のドン・フリーマン氏は、サンディエゴ生まれですが、最終的にはニューヨークに住んでいたということ。コインランドリーに来ている他のお客さんがアーティストだったり、オーナーが、ヒスパニック系の人だったりするところが、ニューヨークらしさが出ていて面白いです。

139. Corduroy


- Corduroy
- Don Freeman (Author, Illustrator)
- The Viking Press 初版1968年
★★★★★

この絵本は本当におすすめ。
初版は40年以上前ですが、今でも本屋さんで大人気の絵本です。

コーデュロイは、とーっても可愛いクマのぬいぐるみ。

夜の誰も居ないデパートで、ぬいぐるみやおもちゃが動き出すというのは、私もよく想像します。。。

コーデュロイが守衛さんに見つかってしまった時の、耳だけ見えている絵は、可愛すぎて思わず笑ってしましました。

この本を読んだ子供達は、ぬいぐるみを大事にしようと思ったり、自分のコーデュロイが欲しいと思ったりするそうです。クマのぬいぐるみに、そんなに興味の無かった大人でも、この本を読んだらきっと好きになってしまうはず。優しい気持ちになれるお話です。

作者のドン・フリーマン氏は、1908年カリフォルニア州サンディエゴ生まれ。彼の代表作となったこの本は、彼が60歳の時に出版されています。
最新コメント
記事検索
QRコード
QRコード
プロフィール

だーら

  • ライブドアブログ