- Rules
- Cynthia Lord (Author)
- Scholastic 2006年 出版
- 224 pages
- Newbery Honor 2007年
- Schneider Family Book Award 2007年
★★★★★
キャサリンは、自閉症の弟を持つ、11才の女の子。彼女はいつもちゃんと弟の面倒を見てあげていて、いつも弟の好きな“ルール”を作ってあげています。
それは例えば、“金魚の水槽にオモチャは入れない”というルール。
彼女は時に一生懸命すぎるくらい、弟にルールを作って頑張っています。
それでも、誰かが弟をからかったり奇異の目で見るとき、彼女はとても傷つく。笑われたくないと思う。ただ普通の生活を送りたいと願う。
そんな中、車椅子の男の子に出会う。さらに隣に女の子が引っ越してくる。彼らと関わり合いながら、ある夏を過ごしていくうちに、彼女の中で願っていた事が変化していきます。
暖かい物語の中に、普通とは何か、それが一番素敵なことか、を問いかけてくる鋭さがあります。
この物語はフィクションですが、著者には実際に娘と自閉症の息子がいるのだそうです。だから障害のある人を持つ家族の視点がとてもリアルに書かれているのですね。
私自身も読んでいて、自閉症の男の子が本当の家族のように思えて来たり、車椅子の男の子のような友達がいたら素敵だなと思いました。